ふれあい介護ナビ ロゴふれあい介護ナビ介護と施設探しの専門メディア
無料で相談する
コラム入居後のフォローご家族向け

老人ホーム入居後の面会
— 頻度・ルール・家族ができることを社会福祉士が解説 —

親御さんが老人ホームに入居したあと、「どのくらいの頻度で会いに行けばいいのだろう」「面会に行けない日が続くと、申し訳ない」と感じる方は少なくありません。仕事や家庭との両立のなかで、思うように通えず心苦しくなることもあります。 面会の頻度に決まった正解はありません。本記事では、施設ごとの面会ルールの確かめ方と、面会でできること、行けないときの工夫、様子が気になるときの相談先までをまとめました。
掲載日:2026.07.11|監修:社会福祉士・入居相談員
この記事の答え

面会の頻度に決まった正解はありません。無理なく続けられるペースで構いません。まずは施設ごとの面会ルールを確かめておきましょう。

面会できる時間帯や場所、事前予約の要否などは施設ごとに異なります。入居時の重要事項説明書や施設の案内に記載がありますので、初めての面会の前に確かめておくと安心です。頻繁に通えなくても、親御さんの暮らしは施設の職員が日々支えています。電話やビデオ通話、手紙といった関わり方もあり、離れていてもできることはたくさんあります。
中川 優美(社会福祉士・入居相談員)
この記事の監修者

中川 優美Yumi Nakagawa

社会福祉士。ふれあい入居サポートセンター葛飾相談室にて、入居相談を担当。入居後の暮らしや面会のご相談も含めて、ご家族の住まい選びをサポートしている。
社会福祉士(国家資格)ふれあい入居サポートセンター 葛飾相談室高齢者向け住まい紹介事業者届出 25-0881
編集ポリシー:本記事は、面会に関する施設ごとの取り扱いや、これまでご家族から寄せられたご相談の傾向をもとに執筆しています。面会のルールや感染症対策は施設・時期によって異なりますので、実際の運用は各施設に直接ご確認ください。本記事内の事例はイメージで、特定の個人を表すものではありません。

まず知っておきたいこと

親御さんが施設に入ったあと、面会について「どのくらい通えばいいのか」「行けない日が続くと親不孝ではないか」と悩む方は多くいらっしゃいます。ですが、面会の頻度に決まった正解はありません。まずはそのことを、肩の力を抜いて受け止めていただければと思います。

入居後の面会には、大きく次の3つの役割があります。

  1. 親御さんが安心して暮らせているか、様子をそっと見守ります
  2. 気づいたことを職員と伝え合い、日々のケアに役立ててもらいます
  3. 顔を見て言葉を交わすことで、親御さんの張り合いや落ち着きにつながります

どれも「たくさん通えば良い」というものではありません。ご家族それぞれの暮らしのなかで、無理なく続けられる関わり方を見つけていきましょう。

面会のルールは施設ごとに違う

面会の進め方は施設ごとに違います。最初の面会の前に、施設のルールを確かめておくと、当日とまどわずにすみます。

確かめておきたい6つの点

入居時に受け取った重要事項説明書や施設の案内に、面会についての記載があります。手元で分からないときは、施設に電話で聞いてみてください。次のような点を確かめておくと安心です。

確かめたい点見ておきたいこと
時間帯面会できる曜日・時間の範囲。早朝や夜間は避ける決まりのことが多いです
事前予約予約が必要か、当日でもよいか。予約先の連絡方法
場所居室で会えるか、面会室や共用スペースかどうか
人数一度に会える人数の上限。小さなお子さんの同伴の可否
持ち込み食べ物・飲み物・日用品の持ち込みで気をつけること(食事制限やアレルギーへの配慮)
外出・外泊一緒に食事や外出、自宅への外泊ができるか。必要な手続き

これらは施設の方針や建物の造りによって変わります。「ほかの施設ではこうだった」と思っても、入居先のルールを優先して確かめておきましょう。

感染症が流行しているとき

インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症が広がっている時期は、面会の時間を短くしたり、人数を絞ったり、窓越しやビデオ通話での面会に切り替えたりすることがあります。高齢の入居者にとって感染症は重くなりやすいため、入居者みんなを守るための対応です。

制限がかかると、会いに行けないもどかしさを感じるかもしれません。ですが、これは親御さんの安全のための一時的な措置です。制限の内容は状況によって変わりますので、面会に向かう前に施設の最新の方針を確かめておくと、無駄足になりません。オンライン面会の使い方が分からないときは、施設の職員が手伝ってくれることが多いので、遠慮なく聞いてみてください。

面会の頻度に正解はない

「みなさん、どのくらいの頻度で来ているのですか」というご質問をよくいただきます。実際には、毎週来るご家族もいれば、月に1回、あるいは数か月に1回というご家族もいます。仕事や子育て、ご自身の体調、施設までの距離など、事情はそれぞれです。

大切なのは、回数の多さよりも、無理なく続けられることです。頑張って通ってご自身が疲れてしまうと、かえって長続きしません。親御さんの毎日の暮らしは、施設の職員が支えています。ご家族は「たまに会いに来てくれる、うれしい存在」でいるだけでも、十分に役割を果たしています。

これまで葛飾相談室でお会いしてきたご家族を思い返しても、通う回数の多い少ないで、親御さんとの関係の深さが決まるわけではないと感じます。焦らず、ご自身の暮らしと両立できるペースを見つけていきましょう。

面会でできること・見ておきたいこと

せっかく面会に行くなら、短い時間でも中身のある時間にしたいものです。難しく考える必要はありませんが、次のようなことを意識しておくと、親御さんの変化に気づきやすくなります。

  • 表情や顔色、話し方に、以前と変わったところがないか、そっと見ておきます
  • 食欲や睡眠、便通など、体調の様子を会話のなかでたずねます
  • 髪や爪、ひげ、衣類が清潔に整えられているかを見ておきます
  • 居室の様子や、ほかの入居者・職員との関わり方を眺めます
  • 困っていることや不安がないか、ゆっくり聞いてみます

気になる点があれば、その場で職員に伝えて共有しておきましょう。ご家族が気づいた小さな変化が、体調悪化の早めの発見につながることもあります。ただし、あら探しをする場ではありません。職員と一緒に親御さんの暮らしを見守る、という気持ちでいれば十分です。

季節の行事や誕生会など、家族が参加できる催しを設けている施設もあります。こうした機会に合わせて訪ねると、親御さんの施設での様子を自然に知ることができます。

面会に行けないときの工夫

遠方に住んでいる、仕事や子育てで時間がとれない、ご自身の体調がすぐれないなど、思うように面会に行けないこともあります。そんなときも、関わり方はいろいろあります。

  • 電話やビデオ通話で顔を見て話します(多くの施設が対応しています)
  • 手紙や写真、季節のはがきを送ります。親御さんの励みになります
  • 近くに住むきょうだいや親族と、通う役割を分け合います
  • 施設からの定期的な連絡やたよりで、様子を教えてもらいます

離れていてもできることに目を向けると、「行けない」という気持ちが少し軽くなります。遠距離での関わり方については、別記事「遠距離・疎遠の家族による施設探し」でも詳しくお伝えしています。

面会に行けない自分を責める必要はありません。ご家族だけで抱え込まず、施設の職員を頼りながら、できる形で関わっていきましょう。

面会をめぐって困ったとき

面会に関して、気になることや納得できないことが出てくる場合もあります。たとえば次のようなときです。

  • 面会のたびに親御さんの元気がなく、暮らしぶりが気がかりなとき
  • 面会の制限が長く続き、理由の説明に納得できないとき
  • 職員の対応や施設の様子に、不安を感じるとき

こうしたときは、まず施設の生活相談員や施設長に、感じていることを率直に伝えてみてください。多くの場合は、話し合いのなかで対応を相談できます。それでも解決が難しいときや、施設に直接言いにくいときは、外部の相談窓口を頼る方法もあります。相談先の選び方は、別記事「施設への不満・苦情の伝え方と相談先」にまとめていますので、あわせてご覧ください。

また、面会を重ねるなかで「今の施設は親御さんに合っていないかもしれない」と感じることもあります。その場合は、住み替えという選択肢もあります。判断のしかたは、別記事「入居後に容体が変わったら」でお伝えしています。

よくあるご質問

Q. 面会にはどのくらいの頻度で行けばよいですか。

A. 決まった正解はありません。毎週来るご家族もいれば、月に1回や数か月に1回というご家族もいます。大切なのは回数よりも、無理なく続けられることです。頻繁に行けなくても、親御さんの暮らしは施設の職員が日々支えていますので、ご自身の生活と両立できるペースで構いません。

Q. 面会の時間や方法は施設で決まっていますか。

A. 多くの施設では、面会できる時間帯・場所・事前予約の要否・一度に会える人数などのルールを設けています。入居時に受け取った 重要事項説明書 や施設の案内に記載がありますので、初めての面会の前に確かめておくと安心です。分からないときは施設に電話で聞いてみてください。

Q. 感染症が流行しているときは面会できませんか。

A. 感染症が広がっている時期は、面会の時間短縮や人数の制限、窓越しやオンラインでの面会に切り替わることがあります。これは入居者を守るための対応です。制限の内容は状況によって変わりますので、面会の前に施設の最新の方針を確かめてみてください。

Q. 遠方に住んでいて頻繁に面会に行けません。

A. 多くの施設で、電話やビデオ通話での面会に対応しています。手紙や写真、季節のものを送るだけでも、親御さんの励みになります。近くに住むきょうだいや親族と役割を分けたり、施設からの定期的な連絡で様子を教えてもらったりする方法もあります。離れていても関わり方はいろいろあります。

Q. 面会したとき、どんなところを見ておくとよいですか。

A. 親御さんの表情や顔色、食欲や睡眠の様子、髪や爪、衣類の清潔さなどをそっと見ておくと、体調の変化に気づきやすくなります。気になる点は職員に伝えて共有しておきましょう。あら探しではなく、一緒に暮らしを見守る気持ちで十分です。

まとめ

入居後の面会について、大切な点を振り返ります。

  1. 面会の頻度に決まった正解はありません。無理なく続けられるペースで構いません
  2. 面会できる時間帯・場所・予約の要否などは施設ごとに違うので、重要事項説明書などで確かめておきます
  3. 感染症が流行しているときの制限は、入居者を守るための一時的な対応です
  4. 面会では、親御さんの表情や体調をそっと見て、気づいたことを職員と共有します
  5. 通えないときも、電話やビデオ通話、手紙など、離れていてもできる関わり方があります

面会に行けない日があっても、ご自身を責める必要はありません。親御さんの暮らしは施設の職員が支えていますので、ご家族はできる形で関わっていけば十分です。入居後の暮らしで気になることが出てきたときは、ひとりで抱え込まず、お気軽にご相談ください

参考文献・公的資料

  1. 厚生労働省「有料老人ホーム設置運営標準指導指針」(令和6年12月6日改正、2026年7月閲覧)— 入居者の処遇・運営に関する基準
  2. 本記事の面会に関する具体的な運用は、施設ごとの重要事項説明書・施設案内に基づきます。実際の取り扱いは各施設にご確認ください。

関連する特集記事